field recordings | ja

フィールドレコーディング(Field recording,Field recordings)とは、レコーディングスタジオの外での録音を表す言葉である。フィールドレコーディング(の対象)には大きく分けて、自然音そのものを録音するものと、屋外での演奏を録音するものとの2つがある。前者はフォトグラフィーとの対比でフォノグラフィー(phonography )とも呼ばれ、もともと音響学の研究や映画に用いる音素材の利用のために発展してきた。録音技術の向上もあり、フィールドレコーディングはそれ自体が芸術における一つのアート・フォームとなってゆく。

フィールドレコーディングの音楽における利用や評価は録音技術誕生とともにはじまり、アヴァンギャルド、ミュジーク・コンクレート、実験音楽、アンビエント等に特に利用されてきた。特にミュジーク・コンクレートのパイオニア、ピエール・シェフュール(Pierre Henri Marie Schaeffer)は生の録音素材を芸術としての音楽に取り入れ音楽の概念や理論を押し広げた人物として特筆される。彼の貢献もあり、生の録音素材を音楽に取り入れるということは今日では一般的となっており、様々なジャンルの音楽においてそうした利用を見ることができる。

今日の音楽ジャンルとしてのフィールドレコーディング(フォノグラフィー)においては、元Cabaret VoltaireメンバーでありBBC音響技術師でもあるクリス・ワトソン(Chris Watson)が名高い。 .