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サイケデリックトランス(Psychedelic trance)は、ゴアトランスから派生したよりサイケ色が強まった145bpm前後のビートのトランス。1990年代初頭からこのジャンルに属する音楽が出始めた。イギリス、イスラエル、ゴア、ブラジル、そして日本で盛んな音楽である。サイケデリックトランスミュージックは、「フルオン」、「ミニマル」、「ダーク」および「ダークフルオン」、「プログレッシヴ」、「モーニング」、「アンビエント(サイビエント)」などに分類される。

歴史

1980年代後半にドイツで誕生したトランスが、1990年代、ヒッピーの聖地、インドのゴア州のビーチでアレンジされてゴアトランスとなり、さらにそれが発展したのがサイケデリックトランスである。ゴアトランスが民族的な音階やパーカッションを多用し、曲名やアーティスト名、ジャケットなどにも、曼荼羅やシヴァ神などのいかにもインド的、ヒッピー的なテーマを用いていたのに対し、サイケデリックトランスでは催眠的な高揚感・トランス感が重視され、必ずしもこうしたテーマは用いられない。

ゴアトランスは多くの国において、他のジャンルのトランス音楽と比較すると、アンダーグラウンドな存在であり、ヒッピーのフェスティバルの流れを汲む野外パーティー(レイヴと呼ばれることが多い)やフェスで耳にすることが多い音楽であった。

サイケデリックトランスもその点ではゴアトランスを継承しているが、リスナー人口も増え、より円熟した、商業的なシーンとして成立している面もある。 両者の音楽性の違いはこのあたりにも起因するかもしれない。 .