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スピードコア(Speedcore)は、音楽ジャンルであるハードコアテクノの一種で、歪んだバスドラムや攻撃的なテーマ、高速なBPM等が特徴として挙げられる。

特徴:
多くのスピードコアで最も顕著にみられる特徴が、BPM(テンポ)の早さである。
基本的に200~1000の帯域に分類されるが、細かくジャンル分けする場合、さらにテラー(Terror)やスプリッターコア(Splittercore)、エクストラトーン(Extratone)が存在する。
どのジャンルもそれぞれ細かな定義はあるものの、主な違いはBPMの違いのみである。(テラーは200~300、スプリッターコアは800~1000、エクストラトーンは1000以上)
もう一つ挙げられる大きな特徴は、歪んだバスドラム(いわゆるガバキック)の使用である。
スピードコアはそのBPMの速さ故、通常のガバキックを使用すると、ディケイ部分とアタック部分の音がつながったように聞こえてしまう。そのためアタックを強めたり、立ち上がりの高速なキックを使用するケースが多い。
これらに加え、スネアドラムやクラッシュシンバル等パーカッショントラックの連打や、様々なサンプルの使用など、多くの特徴が存在するが、実際の所、他ジャンルの要素を取り入れたり等実験的要素が強く、スタイルはアーティストによって実に様々なため、完璧なジャンル分けを行うのは難しい。

歴史:
最初の本格的なスピードコアのアーティストは、Sal Mineo、Nick MarchettiとCarl Carinciによって1993年にニューヨーク市で結成された、Disciples of Annihilation (D.O.A.)と言われている。一年後に彼らは、"Industrial Power 9D4"をはじめとしたシングルをインダストリアル・ストレングス(Industrial Strength Records) からリリースした。スコットランドのハードコアテクノのホームベースで幾つかのパフォーマンスを行った後で、D.O.A.はイギリスのレコードレーベルであるイヤーエイク・レコードと契約し、デビューアルバムとなる"New York City Speedcore"を1997年前半にリリースした。その後、メンバーのMarchettiが死去する事によりD.O.A.は解散したが、彼らの作り出したサウンドは現在も生き続けている。 .